2016年5月19日木曜日

痛みと原因が違う場所にある??? 〜 放散痛



先日ふとテレビをつけたら医学系の番組をやっていて、「放散痛」という言葉があることを知りました。



その番組はまず実際の体験談から始まり、心筋梗塞を3・4回経験したという70代の男性が出てきて、40代の頃のある時から猛烈な左肩のコリ/痛みに悩まされ始め、その何年後かに急に胸が苦しくなって救急車で運ばれて、心筋梗塞を起こしていると診断された、という話をされました。それからも心筋梗塞になる前には必ずまず左肩の強いコリがあったそうです。

番組に出演していたお医者さん達のそれに対する説明はこうでした。心臓と脳をつなぐ神経は、左肩と脳をつなぐ神経の近くを走っているため、時々混線を起こしてしまい、本来痛みがあるのは心臓なのに、痛みを感じるのは左肩ということがある、と。




この様に実際に不調を起こしている本来痛むべき場所でなく、違う所が痛むことを「放散痛」と呼ぶそうです。

番組では他にも、左の肩のコリを感じるようになってしばらくしてから狭心症の発作を起こした方や、右肩のコリがずっと治らなかったのが、ある時C型肝炎にかかっている事が分かり、その治療がうまくいったらその右肩のコリがなくなったという方、胆石があると診断された前後から右肩のコリを感じるようになった方などが出てきて、背中や肩に強いコリや痛みがある時は内臓の不調がある可能性があるから注意しましょう、という結論でした。




野口整体や東洋医学には「背中のこの部分が痛い時はこの臓器が悪い」というような知識が伝わっていて、僕はよくそれに従って「この右肩の痛みは肝臓ですね」とか、「この左肩のコリは胃ですね」とか、「この腰痛は腎臓ですね」とかいう風に言うことがありますが、西洋医学風に説明するとこういう風になるんだな、と面白い発見でした。

気功や鍼の治療では、例えばその左肩に心臓の治療をする点穴(つぼ)があったり、右肩に肝臓を治療する点穴があったり、更に言えば足のすねに胃の治療穴があったり、お尻に腎臓の治療穴があったりするのですが、そういう発想は今の西洋医学にはありません。

長年に渡る人々の体験と、名もない数々の天才達のひらめきによって積み重ねられてきた知恵でありながら、現在は「科学」で証明されていないために信じない人もいるこういった治療法も、もしかしたらいつか神経のつながり、あるいは他の理屈で解明される日がくるのかもしれません。

個人的には、自分の体感や以前不調だった時の体験、色んな方をみてきた経験からも、体の各部にまだ解明されていない不思議なつながりがあることは、科学の証明を待つまでもなく明らかなのですが、こういうことが広く理解されるようになるまでにはまだまだ時間がかかりそうです。











話は変わって最近、昔予備校の講師をしていた時の生徒の結婚式に呼ばれて乾杯のスピーチをしてきました。研修期間を終えて正式に医者になる彼は、僕が講師をやめて世界旅行に出る時も寄せ書きをしてくれたり、出発の時はわざわざ成田空港まで見送りにきてくれたりと、とてもよく慕ってくれた子なので、中学生だった彼の立派な晴れ姿を見て、何だかとっても感慨深かったです。

他の教え子達も皆20代の後半になり、恋に仕事に悩んだりしながらも皆立派に成長してがんばっているので、「藍より青し」と言われない様に僕もがんばらなきゃ、と思う今日この頃です。医師になった子が多いのですが、その一人の子はなんと今度初給料でご飯をご馳走してくれるというので何だか嬉しくなりました。楽しみです。



他に最近の出来事としては、この3・4年お休みしていたロッククライミングを再開し、旅してた頃グアテマラ会った友達を相棒に外で岩を登るようになりました。昨日も伊豆に行っていたのでこれを書いている今日も筋肉痛です。




今年の五月は気持ちのいい晴れ間が続きますね。
皆様はいかがお過ごしでしょうか?